文芸部
①部員数: 3年3人、2年2人、1年2人(計7人)
②活動日・時間: 毎週火曜日・金曜日 16:00~17:30 
③活動場所:コンピュータ室(PCをつかっての原稿作成)
④実績
 *高文連の文芸コンクールや上毛新聞社の小説コンクールに入選実績があります。
⑤部活動のPR
 *部誌『せせらぎ』を定期的に発行しています。(年4回)
 *新入部員歓迎の金山ハイキングを行っています(年1回)
 *太高文芸部との合同読書会や句会を行っています(年数回)
 

文芸部ブログ

文芸少女折下ふみかの華麗なる冒険その4

 突然だが、あなたは『オペラ座の怪人』をご存じだろうか。ガストン・ルルーの怪奇小説をアンドリュー・ロイド・ウェバーという作曲家がミュージカルにしたもので(他にもたくさんの映画や舞台もあるが、最も有名な作品はウェバーの手によるものだ。また、『深愛なるFへ』という翻案漫画もあるので、ぜひ読んでいただきたい。この漫画は原作での悲恋を大団円に変えているそうだが、まだ連載中なのでドキドキしながら追いかけているところだ)、そのウェバー版をさらに映画化した作品も六月から全国各地の映画館で上映されている。残念ながら、夏休み前に県内では終了してしまったが。

 そして、私はこの夏、とうとう劇団四季が上演しているウェバー版を観ることができたのだ。この横浜公演は八月十一日に千秋楽を迎え、次は来年の秋に福岡で開幕することが決まっている。横浜の前は大阪で、と、日本中を回っているのだ。音楽の授業でロンドン公演のDVDを観てすっかり虜になってしまい、いつかは生で観たいと思っていたら、幸いなことに半年ほどでその機会に恵まれた。「劇団四季のオペラ座の怪人は凄いらしい。」と銘打ったポスターには作品の象徴たる仮面とシャンデリアの絵が存在感たっぷりに描かれ、劇場の外には仮面と真紅の薔薇が描かれた壁面塗装が施されていた。

 さて、初めて生のミュージカルに触れたわけだが……劇団四季は謙遜しすぎていやしないか。「凄いらしい。」ではなく、「凄いんだ!!」くらい言っても良さそうなものだ。舞台であるということを忘れ、怪人も、歌姫クリスティーヌも、ラウル子爵も、すべて本物だと錯覚してしまった。目の前で起こっているのは本当の「オペラ座の怪人事件」で、ルルーはこれを見てあの小説を生んだのではないかと思いかけたほどだ。

 休憩を挟んだ三時間弱はあっという間にも永遠にも感じられ、時折呼吸すらも忘れかけて見入ってしまった。後から知ったのだが、カーテンコールも普段より長かったそうで、そんな良い日に行けたことがとても嬉しかった。終幕直前のシーンでぼろぼろになっていた主役の三人が元気いっぱいに登場し、何度も笑顔を見せてくれて、その様子に再び涙する人も。

 最後に、謙虚なポスターに代わって言おう。「劇団四季のオペラ座の怪人は凄いんだ!!」

文芸少女折下ふみかの華麗なる冒険その3

去る7月23日、太田高校と太田女子高校合同で、読書会&句会が開催されました。今回は私たち太女文芸部が太高にお邪魔し、事前に渡されていた2つの作品を通してお互いに意見交換をしました。その後、太高文芸部でいつもやっているという、句会にも参加させていただきました。午後2時開始ということでしたので、午後1時30分に太女を出発。真夏のお昼過ぎ、一番暑い時間帯です。太高まではそこまで離れておらず、歩いて10分くらいだったでしょうか。しかし、照りつける強い日差し、じめじめとする湿度のせいで、砂漠を100kmくらい歩いている気分でした。太高に到着し、昇降口で靴を履き替えようと思ったら、ピヨピヨという鳴き声が聴こえました。上を見上げると、ツバメの巣がありました! もうすぐ巣立ちしそうなくらいの大きめのヒナがたぶん2、3匹いた気がします。とても可愛くて、そう、可愛かったんです。ツバメちゃんをもう少し見たい思いを抑えて、靴を履き替え、太高文芸部の方の案内のもと、読書会を行う図書室に向かいました。図書室は明るく、広く、開放的で、すごく良かったです。素敵な図書室でした。一生懸命に勉強をしている太高生も多く見かけました。夏休みなのに、えらいです。尊敬します。まずは自己紹介です。私は緊張であまり前を向けませんでした……。が、太高の文芸部の方々はコミュ力が高くて、自己紹介がすごく上手でした。読書会では、それぞれの感想を述べあいます。1作品目は三島由紀夫の「橋づくし」でした。みんな、深く読み込んでいて、レベルの違いを感じました。私は、内容を追うのにいっぱいいっぱいで、みなさんほどには深く考えられませんでした。でも、普段は読まない系統のお話でしたので、新鮮でしたし、面白い作品であると思います。興味がある方は是非、読んでみてください。2作品目は村上春樹の「かえるくん、東京を救う」でした。個人的には、こっちの作品のほうが言葉が難解じゃなくて、読みやすかったです。わくわくハラハラの作品でした。ネタバレになるとよくないので、詳細は言いませんが、ラストが印象的です。こちらも、興味がある方は、是非。普段は自分が読んだ本について、感想や意見を話し合う機会がなかなかないので、この読書会という場でいろいろな感想や意見を聞くことができて、とても楽しかったです。つづいて句会です。太高の文芸部ではよく、句会を行っているそうです。風流ですね。今回のお題は「水」。俳句はあまり作ったことがなかったのですが、みんなで歳時記とかを見ながら、ワイワイ作るのは楽しかったです。できあがった俳句に無記名で票を入れてゆくのですが、みんな「プロですか?」と聞きたくなるくらい上手で、投票するのに本当に悩みました。そのあと、作者の意図や感想を言い合います。みんなの話を聞くとさらに、それぞれが作った俳句の素晴らしさがさらに分かりました。いつの間にか時計の針が午後5時を指そうとしています。終了の時間です。悲しいことですが、時間は止まりません。実際には数時間かけて行われていた読書会と句会ですが、その数時間がとても短く感じるほど、楽しく充実した時間を過ごすことができました。名残惜しさを感じつつ、挨拶をして図書室をあとにしました。家に帰る電車の中で読書会を振り返りました。楽しかったなぁ。充実した一日でした。

〜太高の文芸部の皆さん、心躍る読書会&句会をありがとうございました。次は太女ですね。楽しみにしています~

文芸少女折下ふみかの華麗なる冒険その2

三宅香帆の『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(集英社新書)を読んだ。学校の図書館の新着図書だった。「働いていると本が読めなくなるのか!?」という驚きで思わず手に取った。今の私は本を読むことが大好きで、4日に1冊くらいのペースで読み散らしている。小説がメインだけれど、哲学的な新書にも手を伸ばしている。本のない生活なんて想像できないけれど、就職して本が読めなくなったら、私はおそらく「死ぬ」。死ぬのはイヤだからそんなことにならないように対策をたてねばなるまい、という決意でページをめくった。結論からいえば、働いていると「暇がないから」本が読めなくなるというあたりまえな話であった。全身全霊で生きてゆかねばならない現代人は役に立つ情報の収集にだけ汲汲としている。いわゆる「読書」をとおしてえられる知性は「教養」と定義され、なんとそれは現代人にとって「ノイズ」になっているから切り捨てられてしまうのだ、という。だからSNSやインターネットを通した情報収集や何倍速にもして映画やドラマを見ることが流行る。安易に「正解」が準備されているブンガク作品の氾濫もそんなことが理由なのかもしれない。だから三宅香帆は「半身(はんみ)で生きましょう」と声をかけている。残念ながら社会人ではない私には実感がわかない。でも、私ら高校生だって、忙しい。授業の予習や復習、週末課題、毎週の豆テスト。土日には部活だってある。それらを真剣にこなしても、私には本が読めている。本を読むことで(おそらく)「教養」を身につけている。友達には本を読まない子もいる。それはその人の価値観である。おそらくだけど、世の中が「半身」になっても読書に興味のない人は金輪際本は読まないだろう。だから(たぶん)私は社会人になっても好きな読書をつづける。続けられる。三宅香帆は就職をして本が読めなくなって会社をやめたそうだ。彼女は半端じゃない物量の本を読んでいる人だ。それが一瞬でもゼロになれば苦痛だよ。(私なら「死ぬ」。)でも彼女は仕事をやめて書評家として生きている(働いている)。最初からそういう道を選んでいればよかったのに、という話なんじゃないかな。やりたいことと仕事をわりきるみたいなこともでてきたけど、やりたいことが仕事であるほうが楽しいような気がする。私にはまだ「それ」が何かはわからない。わからなくてもよい(ことにする)。いつかたどりつける、とぼんやりおもって今、私は本を読むのだ。

文芸少女折下ふみかの華麗なる冒険その1

太田女子高校では7月5日と6日に「松籟祭」が開催されました。あ、「松籟祭」っていうのは文化祭のなまえです。太女生の『Magic』で学校全体が熱気に包まれ、本当にあっという間の2日間でした。文芸部は「BookCafeせせらぎ」をオープンさせました。部誌である「せせらぎ」の最新号(187)をはじめ、バックナンバーを展示して、配布しました。そのほか部員のおすすめ本を並べて、内容の紹介をポスター風に掲示したり、カフェらしく飲み物とお菓子を提供し、来場者にくつろいでいただきました。七夕の前日だったので、願い事を書いた短冊を小竹に結んでもらったりもしました。わたしたちとしては工夫をこらしたカフェ運営でしたが、いかがでしたでしょうか。「研修センター」という「離れ」での開催にもかかわらず足を運んでくださった方々には感謝のことばもございません。わたしたち文芸部員も3年に一度のお祭りを堪能しました。この時間がもっと続けば良かったのに……。はかなさが、たのしさにつながる「日本的」美意識を痛感しました。

  

 

新入生歓迎&部員懇親ハイキング

新入生がふたり入部し、正顧問も変わり、新生文芸部のイヴェント第一号として、金山の中腹までハイキングをしました。学校を9:00すぎに出発し、八瀬川沿いを大光院(呑竜様)まで歩いてひとやすみ。その後大光院の裏手からつづく登山道をたどって金龍寺にむかい(新田義貞の供養塔があります)、そこからの急登で汗をぬぐいながら、金山中腹の展望台を目指しました。太田市街地の眺望を楽しんで下山。金山ガイダンス施設でトイレをかりて、そこからひたすらだらだらの舗装路をくだります。最終目的地は「万徳」(創業安政年間、江戸時代から続く古い暖簾と味の店)。おいしいかき氷をいただきました。学校に到着したのは11:30。次回は俳句でもひねりましょう。

文芸部 新入生歓迎・懇親 初夏のハイキングを行いました。

今年は新聞部と合同で実施しました。山道を歩くのがメインですが、街中のアンバターどらやきのお店や鯛焼きのお店などにも立ち寄ってみんなで食べました。

◆日時 令和5年5月4日(木)10:00~14:00

◆コース
〈往路〉
 学校~八幡山古墳~受楽寺(休憩)~新緑の遊歩道①~展望台・親水公園(休憩・昼食・レク)

〈復路〉
 親水公園~金山ガイダンス施設~金龍寺~新緑の遊歩道②~大光院~小高い丘の道~のどかな道~清水屋~学校

※写真は去年のものです

 

  レクレーションの様子      新緑の遊歩道

近年の入賞記録を紹介します。

★令和5年度

群馬県高校生文学賞 散文部門(県高文連主催) 優秀賞  1名(3年生)

JOMO高校生小説(上毛新聞社主催)     佳作   1名(1年生)

★令和2年度

群馬県高校生文学賞 散文部門(県高文連主催) 優秀賞  1名(3年生)

JOMO高校生小説(上毛新聞社主催)     佳作   1名(1年生)

★令和元年度

JOMO高校生小説(上毛新聞社主催)     優秀賞  1名(2年生)

 同                     佳作   2名(2年生)

★平成30年度

JOMO高校生小説(上毛新聞社主催)     最優秀賞 1名(2年生)

 同                     優秀賞  1名(3年生)

 同                     佳作   2名(1年生)

★平成29年度

群馬県高校生文学賞 散文部門(県高文連主催) 優秀賞  2名(2年生1名、1年生1名)