2016年7月の記事一覧

アメリカ研修 第9日 報告

9 日目 2016 年 7 月11 日(月)

 

本日のニューヨークは最高気温 27℃、湿度は低くからっとした暑さで過ごしやすい一日となりました。研修最終日を飾るのは市内観光と国際連合の訪問です。観光客でごった返していた週末とは一変、平日はオフィスワーカーが多く道路も商業車で混雑し移動に多少の時間がかかってしまいます。まずはバスでマンハッタン島の最南端にあるバッテリーパークと呼ばれる公園へ。ここからは遠いながらも自由の女神を見られるスポットです。空も真っ青で視界も良好なので綺麗な景気を見ることができました。その後、エンパイアステイトビルディング、カーネギーホール、チャイナタウン、話題のトランプタワー、5 番街のティファニー本店、ユニクロ、9.11 の跡地に最近建設された全米No1 のワンワールドトレードセンター等を車窓から観光しました。見どころ盛りだくさんのニューヨークですので、数日の滞在では網羅することはまず不可能です。今回は車窓観光となりましたが、今後の留学や旅行・仕事等で訪れる際の下調べ、ということで次回の参考にしていただければと思います。

※自由の女神をバックにバッテリーパークにて記念撮影

  

※ワンワールドトレードセンターをバックに記念撮影

 

お昼の場所は、数々の映画やドラマのロケ地にも使われる神秘的な雰囲気のグランドセントラルターミナルのフードコートでとりました。研修開始後 1 週間以上が過ぎ初めと比較すると、決断スピードが早くなり注文・お会計も難なくでき改めて適応力の早さを実感しました。

 

午後は国連本部でのプログラムです。平日のみ見ることのできる加盟国 193 か国の旗が掲げられている姿は非常に圧巻でした。事務局ビルと日本国旗をバックに記念撮影をしていざ中へ。まずは、特別にアレンジいただいた経済社会局のチーフである伊東亜樹子様による講義でした。伊東さまの自己紹介後、急遽太田女子高校について説明を依頼されましたが、2 年生の生徒2 人がボランティアで学校概要や特徴を説明してくれました。急な依頼にも堂々と対応しさすが 2 年生、全体を牽引する存在だと感じました。そして仕事内容・この仕事に就いた経緯・高校時代をどう過ごせばいいか・生徒の夢とそれに対してのアドバイスなどについて講義をしていただきました。質疑応答時には、各国のスタッフとコミュニケーションをとる際に困った事、現在の仕事がどのように世界を変えたのか、国連職員採用試験等、様々な質問が挙がり今回でしか聞くことのできない貴重なお話を聞くことができました。「今は興味のあることのネットワークを広げる事だけでなく、できるだけ多くのことに興味関心を持ってほしい」とのメッセージをいただき約1時間の講義は終了しました。

その後は、3 グループに分かれてガイドツアーに参加しました。国連総会・安全保障理事会など主要な場所を巡り、会議真最中の緊迫した経済社会理事会内も見学し貴重な体験ができました。ツアー中は英語での説明であったため、なかなか理解が出来ずショックを受ける生徒が何名もいましたが、日本語でも難しく更に英語のため当たり前のことです。この悔しさを忘れず、今後のモチベーションにしていただければと思います。国連での経験は、ぼんやりながらも国連を視野に入れていた生徒、そうでない生徒にとっても今後の将来設計に少なからず影響を与えるのではないかと思います。

明日はとうとう日本への帰国日となりました。初日から大小様々な試練が生徒達を待ち受けていましたが、引率の先生方のサポートもあり一人一人が自分の力で乗り越えてここまで来ることができました。日に日に逞しくなる生徒たちに驚かされることも多々ありました。今回の研修では様々な立場の方からお話を伺うことができましたが、皆様から頂いたメッセージで共通する点は「今のうちにできるだけ多くのことに興味を持ちチャレンジをする」ということではないかと思います。帰国後も研修中に感じたこと・学んだこと・考えたことを忘れず自分たちだけなく、周りの友達にも共有し経験を昇華していただければと思います。

国際連合にて

  

学校に無事戻るまでが研修の一部ですので、水曜日に全員の元気な姿を見せられるよう
改めて気を引き締め直して明日を迎えたいと思います。

 

※明日は終日移動日となりますので、出発・帰国報告をする予定です。

 

 

アメリカ研修 第8日 報告

8 日目 2016 年7 月 10 日(日)

 

いよいよボストン出発の日。予定通り8時にバスへ乗り込みニューヨークへ向かいました。皆、前日まで留学生との交流と荷物のパッキングに勤しんでいたので約 4 時間の移動中、車内はとても静かでした。
予定通りにニューヨークに到着し、まずはタイムズスクエアで各自昼食をとりました。アメリカは現在夏休みの為、全米各地からの観光客でニューヨークは混んでおり特にタイムズスクエアは様々な人種や言葉が飛び交っていました。観光客目当ての大道芸人やスリも多くなるのでいつも以上に注意を払わなければなりません。1 時間の集合時にはお土産の袋を持っている生徒もちらほら。お昼もそこそこに買い物をしていたようです。初めての場所にもかかわらずどんどん行動しており、さすがボストンの研修を乗り越えただけあってガッツ・自信が感じられました。

 

※タイムズスクエアにて

 

その後、研修の目玉の一つであるブロードウェイミュージカル「ライオンキング」を鑑賞しました。ブロードウェイを夢見て世界中から一流のダンサーや歌手が集まるため、全てのレベルが桁違いで鳥肌が立つほどです。冒頭から迫力のある歌と踊り、演出に大感動、終始涙を流して感激している生徒もいました。勿論、全て英語ですが、リスニング力がついてきた生徒たちは、聞こえた単語をひろい意味を理解できたのではないでしょうか。なによりも、一流のものに触れられた経験は、彼女達にとって非常に大きなインパクトを与えたことと思います。

※ミンスコフシアター前にて

 

 

夜は、群馬県出身の社会人女性4名(不動産、人材育成、医師、人材会社)との食事を兼ねての交流会がありました。ニューヨークという世界の中心地で活躍している地元の先輩の話を聞くことはなかなかできません。この交流会はボストンで学んだこと・考えたこと・将来に対する思いを自分のなかでうまく昇華していくいい機会になると思います。4名の中には太田女子出身の先輩もおり、生徒達もとても楽しみにしていました。10 名ずつに分かれたテーブルではどこも盛り上がっておりました。海外へ出た理由、英語の勉強について、学部の選び方について、職業について、留学について等、たくさんの質問が出た
ので、予定していた時間を延長してお話しいただくことができました。そして、各テーブルからボランティアでゲストへお礼・感想を言ってもらい終了しました。ゲストの方々は、太田女子生徒の元気でそれぞれが自分の意見や思いをしっかり持っているところに驚かれていました。「海外に行く/行かないに関わらず、広い視野を持つことで選択肢の幅を大きくして、いつまでも好奇心旺盛に行動してほしい」というメッセージをいただきました。
今回の交流会で得たものを今後の進路にも生かしてもらえることを期待します。

 

※交流会中の様子


残すところ、明日が最後の研修となりました。ラストを飾るプログラムは太田女子生の為に特別にアレンジいただいた国連訪問です。非常に多くの生徒が楽しみにしています。
最後までトラブル等が起こらないよう、気を抜かずに走りぬきたいと思います。

アメリカ研修 第7日 報告

7 日目 2016 年 7 月 9 日(土)

 

本日は昨日に引き続き気温は 18℃ほどとなり肌寒い一日でした。実は前日まで雨の予報だったのですが、みんなの今までの頑張りのおかげか曇りの天気となり、問題なく班別自由行動ができました。
班別自由行動に際し、班長は班員をしっかり見る、班員はリーダーをサポートする、時間厳守、無理なこと・危険なことはしない、そして思いっきり楽しむ!ことをみんなで約束。各班の班長には 1 台携帯電話を持ってもらい、遅れる場合、迷った場合等何かあった場合は必ず電話をしてもらいます。それぞれの班が事前に立てたプランをもとにボストン市内へ走り出していきました。集合時間は 17 時です。時間通りに戻ってくることができるか、道に迷わないか等ドキドキしながらみんなの帰りを待ちました。最終的には集合時間に遅れてしまった班はあったものの、それぞれ遅れると分かった時点で連絡をしっかり入れてくれ全員無事に帰ってくることができました。遅れた理由は、乗ろうとしていた地下鉄が車両故障で動かなくなり急遽バス移動となった事、迷ってしまった事、申し込んだツアーが予定時間通り開始されなかった事などで、イレギュラーなことがたくさん起こったようです。海外では(時には日本でも)予定通り行かないことは日常茶飯事です。世界でもまれな日本の正確さを身をもって経験できたのではないかと思います。そんなイレギュラーなことが起きても、ちゃんとしかるべき対応をして臨機応変に出来たことは、みんなの今後の糧になることと思います。

 

※班別自由行動を終えて

 
 

 

 

その後、クラスの修了書授与式があり、プレゼントとして語学学校のTシャツをいただきました。4日間のクラスを 40 名全員が欠席・遅刻することなく受けることができ大変うれしく思います。

※修了書・Tシャツと一緒に

 

 

週末のため、留学生のほとんどニューヨーク旅行をしており、夕食時のカフェテリアにはあまり留学生がいませんでした。最後のカフェテリアでの夕食なので、そのような状況でも必死に留学生を見つけて一緒に食べている生徒もいました。時間が経つにつれ徐々に留学生も集まってきて、交流タイムが始まりました。こちらから後押ししなくても自然と話ができるようになっています。日本から持参した竹刀を披露した生徒もいれば音楽を一緒に聞いたり、折り紙をしたりする生徒もいました。初日はただ隣に座るだけ・・・という状況が多かったですが、今では笑い合ったり連絡先を交換し合ったり、言葉を教え合うほどで積極性が増したように思います。これも、目の前のチャンスを見逃さず生徒一人一人が勇気を出して一歩踏み出した結果ではないでしょうか。

 

※交流時の様子

 

 

明日はいよいよみんなが楽しみにしていたニューヨークへ出発です。ニューヨークは雰囲気が全く違い、一層の貴重品管理徹底・団体行動の意識が求められます。ボストンでの辛くも楽しかった思い出をむねに、気を引き締めて明日を迎えたいと思います。

アメリカ研修 第6日 報告

6 日目 2016 年 7 月8 日(金)

 

本日は曇り時々晴れ、気温は 18℃ほどでじっとしていると涼しい天候でした。朝食時間は 7:45~8:45 でその時間内で食べていますが、今日はいつもより遅く来る生徒が多くかなり疲れがたまっていたようです。研修も残り少ないですが、最後まで「目の前のチャンスを逃さない」という意識を共有しそれぞれのクラスへ向かいました。
最後の授業では、映画鑑賞やゲーム、クラスで市内散策等がありました。とてもいい表情でクラスから戻ってきたので達成感が伺えました。計 4 回の授業でしたが、悩んだり苦しんだりしたことが毎日提出されるしおりから伝わってきています。最初の方は、怖い・不安という表現が多かったですが、今では、「授業についていく意思」が見られるようになりました。授業中に積極的に発言する生徒も多く、この意識を日本にも持ち帰って周りに伝えてほしいと思います。

※授業/お昼の様子

  

午後はマサチューセッツ工科大学(MIT)にて日本人院生・遠藤礼子さんにキャンパスツアーをしていただきました。遠藤さんは、土木環境工学博士課程に在籍しており、水文学・環境工学の立場からマラリアを予測・予防することに焦点を当てた研究を行っています。遠藤さんとの待ち合わせの場所まで松川原さんに案内いただく道中、今まで遠慮して質問できなかった生徒達が我先にと松川原さんをつかまえて質問をしていました。今回は松川原さんに何度か会う機会があったので、質問するチャンスを逃しても次がありましたが、本来であればそうはいきません。目の前のチャンスをどれだけ逃しているか、非常にもったいないことをしていたと感じてもらえたことと思います。そのためか、遠藤さんにキャンパスをご案内いただいている最中も生徒達からの質問が途切れることがなく、貪欲に情報をあつめている姿が頼もしかったです。広いキャンパス内では、有名なロジャーズビルディング・メディアラボ・教室内部等を詳しくご説明いただきました。また有名なハ
ック(知的かつ洗練されたいたずらのこと)も教えていただき生徒からは驚きの声が上がっていました。1 時間のツアー予定でしたが、生徒から質問がたくさん出たので 30 分延長してくださり質疑応答タイムを作っていただきました。「なぜアメリカに来たのか」「日本とアメリカの入試/大学費用の違い」「勉強の仕方」「来てよかったこと」「学部の選び方」「遠藤さんの将来について」等など、時間が足りないほどでした。「みんな情報がないだけで、実は海外進学は思っているほど難しくない、みんなもやろうとすれば出来る」というメッセージは特に印象的でした。遠藤さんは女性で年齢も 20 代ということもあり、自分の近い将来の姿と重ね合わせながら話を聞いた生徒もいたのではないでしょうか。

 

※キャンパスツアーの様子

 

夜の交流時間は、部屋に戻る時間 21:00 ぎりぎりまで留学生とジェンガやUNO をしていました。また、公園でスポーツをしたグループもいました。大声で笑い合いあったり、母国語をしゃべっている留学生がいれば「Please speak English!」と促したり、時間が過ぎても名残惜しそうにしゃべりながら部屋に戻る姿はすっかり留学生の一員で輪の中に溶け込んでいます。

※交流時の様子

 

寮滞在もあと一日ですが、迷うことなく留学生が集まる中に飛び込んでいく生徒と日本人だけで固まってしまう生徒との二分化が顕著になってきているように思います。友達同士で英語だけで会話をすると決めたグループもいました。頑張っている生徒の姿をみてなかなか一歩踏み出せなかった生徒もチャレンジしてほしいと思います。また、解散後の集合時間にばらつきが出るようになりました。時間までに戻ってくる生徒もいますが遅れてしまう生徒もいます。一人ひとりのその行動が全体に影響を及ぼし、みんなの研修時間を無駄にしています。また、気の緩みからアクシデントやトラブルにつながる可能性も大いにあります。この研修を生かすも殺すもみんな次第です。今一度自分たちの行動を振り返ってもらい残りの研修を充実させようとお話ししました。明日は、待ちに待った終日班別自由行動です。今日の反省を生かしグループで協力し合って行動してくれることを期待し本日の報告といたします。