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2017アメリカ研修9日目報告(最終)

9 日目 2017 年7 月 10 日(月)

 

早いもので、合計 11 日間の研修も残りわずかとなり、本日ニューヨーク研修の最終日となりました。天気は晴天、28 度で少しじめじめとしますが、日陰では過ごしやすい一日となりました。
バスでエンパイアステイトビル、ブルックリン橋、ニューヨーク市役所、チャイナ/コリアタウン、ソーホー地区、金融街を車窓観光した後、最初の目的地である“バッテリーパーク”へ到着しました。ニューヨークといえば「自由の女神」を一番に思い浮かべるかと思いますが、この公園は女神が(小さくですが)見える場所でしばしの間散策しました。

 

※中央後ろにある細長いものが自由の女神です。

 

※バッテリーパークにて

 

その後、2001 年の同時多発テロが起きた、ワールドトレードセンター跡地に出来た「9.11 メモリアル」という場所を訪問。3,000 人以上の犠牲者・行方不明者を出したテロから 16 年経った現在は、整備も行きわたり犠牲者の慰霊碑を兼ねた博物館や施設があります。驚くことに、復興を象徴するかのようにワールドトレードセンターを上回る高さの「ワンワールドトレードセンター」が建てられています。日本人の感覚としては考えにくいことですが、テロがあった場所にそれ以上のものを建設したという事は「テロの脅威には屈しない」という強い意志が表れていると思います。
昼食後は、この研修のもう一つのメンイイベントである国際連合へ移動。ここでは太田女子高校さん用の特別レクチャーとして、国連施設の一つであるダグ・ハマーショルド図書館で 28 年間勤務された佐藤様のお話を聞きました。「国連で働くとはどういうことか」というテーマに、今何をしておくべきか、どのようなパスウェイを辿るべきか、必要なスキルや適性についてお話しいただきました。国連と聞くと政治学や国際関係学を学ばなければ、と思われるかもしれませんが、実は、経理や人事・弁護士や医者など様々な職種があるようです。また世界各地に国連オフィスが点在し、加盟国の193 か国からくる職員たちと仕事をする為、英語、専門知識を習得するだけでなく、多様性を尊重できる柔軟性や、コミュニケーション能力がベースになる、という事も教えていただきました。生徒達の前のめりになるほどの真剣な表情と終わることのない質疑応答に予定時間をオーバーし1.5 時間もお話しを聞くことができました。目の前にあるチャンスを逃すまいとする強欲な気持ちはグローバル社会で活躍していくためには必須となります。めったにこのような国例職員の方からお話を聞くことは出来ないので、高校1 年生のこの時期にこのような世界の最前線の話を聞けることは非常に貴重なことです。国連に興味のある生徒や興味を持ち始めた生徒もたくさんいますので、将来の選択肢の一つとなるのではないでしょうか。

 

※国連前での集合写真

 

※佐藤様のレクチャーと記念写真、生徒代表挨拶

 

その後、2グループに分かれ国連内のガイドツアーに参加しました。総会や安全保障理事会で使用される会議室を見学することができました。ここでも生徒たちはいくつも質問をして疑問点を解決していました。 国連総会は実際に9 月の第3 週目の火曜日より始まり、日本でもニュースとなります。その際は、今回自分の目で見たところですので身近に感じることができると思いますので、今以上に世界のニュースに敏感になれると思います。

 

※国連内のガイドツアー(安全保障理事会や総会などが行われる場所含む)

 

ホテルに戻った後は、この研修の最後の締めくくりとなる、群馬県出身のニューヨークで活躍する女性3 名(内1 名は太田女子高校ご出身)との食事を兼ねた交流会がありました。ニューヨークという世界の中心地で活躍している地元の先輩の話を聞くことはなかなかできません。この交流会はボストンで学んだこと・考えたこと・将来に対する思いを自分のなかでうまく昇華していくいい機会になります。6 名~7 名に分かれ 3 グループで交流しましたが、どのテーブルも大変盛り上がっておりました。生徒たちは、先輩たちが海外へ出た理由、英語の勉強について、学部の選び方について、職業について、留学について等、たくさんの質問が出ていました。予定していた 2 時間はあっという間に終了し、2 名のボランティアがゲスト3 名へお礼・感想を言ってもらい終了しました。ゲストの方々は、何よりも太田女子生徒の皆が個性的で元気、面白い!というところに驚かれており、今までの高校生の中で一番興味深かった、というコメントをいただきました。実は、ボストンの語学学校スタッフや現在ニューヨークを案内してくださる日本人ガイドさんにも同様のコメントをいただいています。いかにこのメンバーが素直でキラキラしているか、一人一人が自分の存在感をしっかり出せていることが改めて分かりました。今回の交流会で得たものを今後の進路や将来設計にも生かしてもらえることを期待します。

 

※ゲストの方々との記念写真と、生徒代表の挨拶

 

さて、明日は日本への帰国のみとなりますが学校に無事戻るまでが研修ですので、水曜日に全員の元気な姿をお見せできるよう、改めて気を引き締めてまいります。明日は終日移動日となりますので、第二回アメリカ研修の報告書は本日が最後となります。学校帰着までもうしばらくお待ちくださいませ。

2017アメリカ研修8日目報告

8 日目 2017 年 7 月9 日(日)

 

いよいよボストン出発の日を迎えました。5:40 集合と早朝からの移動となり、疲れも溜まっている上、昨晩も夜遅くまで交流や荷物の準備をしていたようなので時間通りに集合できるか多少心配しておりました。更に寮のエレベーターは1基しかないのでスーツケースを持っての移動は大混雑が予想されます。ところが生徒たちは、知恵を出し合ってくれました。寮の階ごとにスーツケースを持って降りる時間を決め、効率的に・正確に集合できるように全員が行動、これには先生も私も驚きました。研修を通してもともと皆にあった力に更に磨きがかかったように感じます。フィッシャーカレッジ出発時は、今までお世話になりいつも優しく接してくれていたスタッフとの涙の別れとなり「ボストンに残りたい」「帰ってきたい」という生徒が多くいました。

 

 ※スタッフと涙のお別れ

 

ニューヨークに到着後はバスに乗り込み中心部へ移動。ニューヨーク州は人口2,000 万人、そのうちニューヨーク市は幅約4キロ、長さ約25キロの小さな面積に160万人ほどがおり全米No1の人口密度の高いエリアです。経済、ファッション、エンターテイメントの中心地であり地下鉄は 24 時間で終電というものがありません。人種も様々、世界の一流が集まるこの街は世界中の人を魅了して止みません。車内では“ニューヨーク”感が増す度にシャッター音と歓声が上がりました。

 

※ ニューヨークへ移動

※徐々に近づくマンハッタンのビル群

 

まずはタイムズスクエアで各自昼食を兼ねた自主行動を行いました。アメリカは現在夏休みの為、全米各地からの観光客でニューヨークは常に混んでおり特にタイムズスクエアは様々な人種や言葉が飛び交っていました。観光客目当ての大道芸人やスリも多くなるのでいつも以上に注意を払わなければなりません。2 時間後の集合時には大きなお土産の袋を持っている生徒。お昼もそこそこにタイムズスクエアエリアを散策したようですがまだまだ時間が足りなかったようです。初めての場所にもかかわらずどんどん行動できるのは、ボストンの研修を乗り越えたからこそであり、皆の自信が感じられました。道に迷うこともなく全員時間内に集合できたのは言うまでもありません。

 

※タイムズスクエアにて

 

その後、研修の目玉の一つであるブロードウェイミュージカル「ライオンキング」を鑑賞しました。ブロードウェイを夢見て世界中から一流のダンサーや歌手が集まるため、全てのレベルが桁違いでオープニングから鳥肌が立つほどです。冒頭から迫力のある歌と踊りに魅了され、演出に大感動、終始涙を流して感激している生徒もいました。勿論、全て英語ですが、リスニング力がついてきた生徒たちは、聞こえた単語をひろい意味を理解できたのではないでしょうか。なによりも、一流のものに触れられた経験は、彼女達に非常に大きなインパクトを与えたはずです。夕食後は連日の疲れもあるので各自ゆっくりと休んでもらいました。

 

※ライオンキング鑑賞

 

※ホテルでの夕食時

 

残すところ、明日が最後の研修となりました。ラストを飾るプログラムは国連訪問とニューヨーク群馬県人会の方々との懇談会です。最後までトラブルが起こらないよう、気を抜かず全員で走りぬきたいと思います。

2017アメリカ研修7日目報告

7 日目 2017 年 7 月8 日(土)

 

多くの生徒が楽しみにしていた班別自主研修のある 7 日目は、昨日の雨がすっかり上がり晴天となりました。
当初は雨や雷が予想されていましたが、太田女子生徒の頑張りが通じたのかもしれません。気温もぐんぐん上がり 30℃と立っているだけで汗が噴き出るほどでした。

 

※朝食時

 

班別自主研修に際し、班長は班員をしっかり見る、班員は班長をサポートする、時間厳守、無理なこと・危険なことはしない、そして思いっきり楽しむ!ことを皆で約束。各班の班長には1 台携帯電話を持ってもらい、遅れる場合、迷った場合等何かあった場合は必ず電話をしてもらいます。それぞれの班が事前に立てたプランをもとにボストン市内へ繰り出していきました。集合時間は 18:30 時です。時間通りに戻ってくることができるか、道に迷わないか等ドキドキしながらみんなの帰りを待ちました。
いつ携帯電話が鳴るかと待機していましたが、心配無用でした。途中雨が突然降ったりもしましたが無事4グループ全員が時間までに、たくさんの笑顔とお土産と思い出とともに寮へ帰ってきました。見たかったものがなかったり、行こうと思った店が閉まっていたり、駅までの道が分からなかったり、反対方向の電車に乗ってしまったり、、、たくさんの小さなアクシデントはあったようですが、そのたびにメンバーで知恵を出し合って乗り越えたようです。また街行く人たちもとても親切で道案内をしてくれて無事目的地に到着した班もいました。人の優しさに触れ、メンバーの団結を深めつつ最後のボストンを思いっきり楽しむことができました。しっかりとルールと時間を守って行動してくれた皆に感謝です。

 

※班別自主研修を終えて(左上から時計回りで1~4班)

 

いよいよ明日は憧れの街NYへ移動します。寮チェックアウトの注意事項や集合時間(AM5:40!)を確認し夕食を食べて各自パッキングや就寝準備に移りました。何名かはカフェテリアに残りUNO やアメリカ式じゃんけんをして最後の最後まで FLS スタッフとの交流を楽しんでいました。彼女たちの体力は底なしです。このまま明日も元気いっぱいに五感をフル活用してNYという街を満喫してまいります。

 

 ※修了式でプレゼントされたTシャツを着て

 

※夕食~イブニングアクティビティ時

2017アメリカ研修6日目報告

6 日目 2017 年 7 月7 日(金)

 

本日はボストンに来て初めての雨となり、気温も上がらず 23℃で少し肌寒い1日でした。この日も朝から留学生と一緒にご飯を食べる姿が目立ちました。明日土曜日からは多くの留学生がニューヨークに旅行に行ってしまうため「もしかすると目の前にいる留学生と話すチャンスは今しかないかもしれない」、そんな思いで勇気を振り絞って話しかけているように思いました。

 

※朝食・昼食時

 

午前中の英語クラスは本日で終了です。合計4 回の授業でしたが悩んだり苦しんだりしながらも、同時に楽しんでいる事が毎日提出されるしおりから伝わってきています。失敗を恐れずに行動・発言する、という事を書いている生徒が多く、この意識を日本にも持ち帰ってぜひ周りに伝えてほしいと思います。

午後は、全米で古い図書館の一つであるパブリックライブラリーへ。映画に出てきそうなほど美しい新旧の建築デザインが同居する内装の図書館は現在でも使われています。その後、ボストンで2 番目に高いプルデンシャルセンターに隣接するショッピングモールへ行きしばしの間自由時間を設け各自好きなように過ごしてもらいました。

 

※パブリックライブラリーにて

 

夕食後は、今週末に卒業するベトナム人留学生とともに英語クラスの修了書授与式を行いました。プレゼントとして語学学校のTシャツをいただきTシャツのデコレーションをするフェアウェル(さよなら)パーティーが始まりました。仲良くなった留学生に声を掛け、名前やメッセージを書きあいながらハグをしたり目を赤くしたりしている生徒、「帰りたくない」と名残惜しそうにしている生徒、日本人同士で英語を使う生徒、各自の部屋に戻る 22 時ぎりぎりまで留学生、FLS スタッフ達と談笑している様子を見ていると、どれだけ濃い6 日間であったのかが伝わってきました。初日同じテーブルにすら一緒に座ることができなかった彼女たちから今の姿は想像できません。ここで仲良くなった人たちとの関係を大切にして彼女たちの一生の宝物にしてほしいと思います。

 

※夕食時

 

※修了式&フェアウェルパーティ

 


明日は皆が一番楽しみにしていたであろう班別自主研修の日です。事前にボストン市内で行きたいところを調べ班でルートや行程を考えてもらいました。自主研修をするにあたり、団体行動をする上での時間やルール順守は絶対です。しかしながら、緊張が薄れてきたからか本日集合時間に遅れる生徒が数名出てきました。一人の遅れが全体にどれだけ影響を与えてしまうか、更に自分のチャンスも無駄にしてしまいます。また気のゆるみが思わぬトラブルを招きかねないので一度気を引き締め直してこれからの研修に臨むように伝えました。明日も生憎の雨模様となりそうですが、安全第一にボストン最終日を満喫したいと思います。

2017アメリカ研修5日目報告

群馬県立太田女子高等学校 第二回アメリカ研修
5 日目 2017 年 7 月6 日(木)

 

早くも研修5 日目、ボストン出発日が刻々と近づいていると同時に、こちらでの生活にもかなり慣れてきたようです。ちょうど研修の折り返し地点となりますので、朝食前に有志で研修振返りの場を設けました。疲れている中、朝食前の眠たい時間に何人の生徒達が来てくれるか、、、と思っていたのですが、続々と 13 名が集まりました。この振返りの場では、研修はどうか、100%やり切れているか、悩んでいることはないか、もしあればど
うすればいいか、逆に何か成功したことはあるか、等を皆で意見を出し合いました。やはり、「英語の授業で発言できない、食事の際もただ隣に座るだけで何もできない、、、」など悩んでいたようです。皆で思いを話したり解決案を出したりすることで、こう思っているのは自分だけではない、とホッとした生徒もいたかと思います。残りの研修も挑戦をたくさんして悔いのないようにしようと話し合い、いざ留学生がいるカフェテリアへ。早速考えた案を実践する姿や振返りの場にいなかった友人にも「こうしよう!」と声をかける姿が沢山ありましたが、その方法が必ずしもうまくいくとは限りません。しかしこの挑戦は決して無駄ではありません。どのようにすれば上手くいくのかをこのトライ&エラーで見つけて欲しいと思います。
英語クラスでは、各国留学生の発言の多さに驚いている声が多かったです。太田女子生徒はその雰囲気に圧倒されてしまいなかなか発言が出来ない、とう悔しさを感じたようですが。中には、一回勇気を出して発言するとどんどん発言したくなって楽しかった!という強者もいました。また、日本では教科書通りに進む授業ですが、こちらでは生徒の発言やディスカッションで授業が成り立つため必ずしもテキスト通りではありません。日本との違いをたくさん教えてくれましたが、それを拒否するのではなく、むしろおもしろい!と受け入れている太田女子生徒は柔軟さや適応力がしっかりと身についていると感じました。

 

 ※クラスメイトや仲良くなった留学生と

 

本日の午後のアクティビティはボストン美術館訪問でした。全米でもトップクラスのボストン美術館は、古代から現代まで世界中の美術品が500,000 点以上も貯蔵されています。とにかく規模が大きいのでたった数時間では到底まわりきれませんが、3 グループごとに目当てのものを見学しました。昨日の松川原氏は感性を磨くことの大切さを話されていたのですが、この美術館訪問はまさにその感性を磨く絶好の場でもあります。私が担当したグループは目にする作品すべてに自分なりの感想を言っており、感性がとても豊かで驚くばかりでした。どの生徒も美術作品から様々なインスピレーションや刺激を受けたと思います。

※ボストン美術館へ移動中

※地下鉄乗車前

※美術館玄関前

※美術館前で留学生と

※日本エリアにて

 

本日の夕食時も果敢に留学生とコミュニケーションを取ろうとする生徒もいましたが、なかなか勇気が出ない生徒もおり少しずつ差が出てきているように思います。カフェテリアの様子を見ていると、日本人同士の話に夢中になり声を掛けたり仲良くなったりした留学生が一人で食べていることに気が付かないでいることもありました。どのような時でもアンテナを張り巡らせることも留学生とコミュニケーションをとるうえで大いに役立つと思います。その後は生徒達が楽しみにしているイブニングアクティビティの時間です。今回は、ボストンコモンでスポーツ(サッカーやバドミントン)、ショッピング、ランドリー、カフェテリアでゲーム、でした。半数の生徒がスポーツを選択し FLS スタッフ、留学生と共に出かけていきました。その他の生徒はカフェテリアで着付け・習字のデモンストレーションをしたり、日本の可愛いシールをプレゼントしたりといろんな手段で留学生を惹きつけていました。中にはそっけない留学生もいて無反応で話しかけづらい人たちもいるのですが、このときは太田女子生徒の周りに集まり笑顔で会話が!生徒達が一つ壁を乗り越えたように感じました。スポーツ組も「太田女子生徒のテンションの高さに留学生たちがノッてくれて盛り上がった!」と非常に良い顔で話してくれました。どことなく朝よりも失敗を怖がっている様子がなくなってきているように思います。
明日の朝からもこの調子で頑張ってくれると期待しています。

 

 

※イブニングアクティビティの様子

 

明日は英語クラス最終日。また、土曜日は留学生たちがニューヨーク旅行に出かけてしまうので交流できる日は実質1日しか残っていませんが、彼女たちがどこまでやりきってくれるか、非常に楽しみです。

2017アメリカ研修4日目報告

4 日目 2017 年 7 月5 日(水)

 

研修4 日目となる本日は、早くもボストン滞在の折り返し地点です。前日は夜遅くのプログラム終了であった為、疲れが残っている生徒もいましたが、今日から本格的な英語クラスの開始です。
今回の研修は本人次第で起床時~就寝時まで各国の留学生と交流することが可能です。カフェテリアでの朝食時も然り、自分でどんどんチャンスを掴める環境ですが、寝起きの為かどのように声を掛けていいのか戸惑いなんとなく日本人同士固まってしまう傾向にあります。その間にも時間は着実に過ぎておりますが、生徒達もそれは痛いほど感じているようです。昨晩は留学生たちと盛り上がっていたので、次第にエンジンがかかってくるのではないかと様子を見ていました。
朝食後、午前中の英語のクラス分け発表があり、太田女子生徒のクラスは Intermediate という中級のインターナショナルクラスで高校生のなかでもレベルが高いとのことです。全18 レベルのうち、7・9・11 に振り分けられました。授業は1 日3 時間、4 技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)を統合的に学べる仕組みとなっています。初めての授業を終えて帰ってきた生徒達の言葉は、「なんとなくわかった」「難しい」「楽しい」「テキストの内容は分かるが、意見がなかなか言えない」など様々でした。中でも、他国の留学生の授業態度に驚きを隠せないようです。日本人の授業態度と比較するとお世辞にも態度が良いとは言えませんが、そんな留学生が自分の意見をしっかり述べる姿にカルチャーショックを受けていました。しかし、そんな流暢に英語を操る留学生でも文法が滅茶苦茶であったり、簡単な単語が読めなかったりという側面があることにも気が付いたようです。必ずしも完璧な英語は必要ない、相手に伝わればそれは英語、ということを感じたのではないでしょうか。

※英語クラスの様子

 

午後のアクティビティは2 人の講師によるレクチャーでした。1 人目の講師は、日本語を含め8 か国語を操るコミュニケーションコンサルタント“ケリアン先生” で、企業の国際化をサポートする女性会社社長として世界のトップたちと活躍されています。それぞれの国の文化と言語の構造的な違いを踏まえどのようにコミュニケーションすべきかという内容をお話しいただきました。例えば、日本語と英語での自己紹介では、伝えるべきポイントが異なります。日本語は自分の役職を伝えることで相手に安心感を与え、聞いてもらえるようにする、英語では、自分に興味を持たすようにしなければ相手にされない=多様な社会で生き残れない。文化や環境の違いでコミュニケーション方法が異なるという点はとても興味深く、生徒たちの素直な反応と挙手等のリアクションの良さに、大いに盛り上がりました。アメリカでは自己主張をしなければ相手にされない、自分という存在があるのなら存分に存在感を出さないと生き残れない、というケリアン先生の話は、語学学校での生徒達の状況にも当てはまるように感じます。異国の土地で、第二言語を使ってどうすれば相手に興味を持ってもらえるか、を必死に考えているこの状況だからこそ、すんなりと理解できたようです。

※ケリアン先生からのレクチャー時

 

2 人目の講師は、現地日本人企業家の松川原氏に、変化の激しいこの時代どう対応すべきなのか、高校生であるみんなは何をするべきなのか、という内容を企業家の目線で熱くお話しいただきました。自分の将来を自分の手で設計するにあたり、自分は何が出来て何ができないのか、本来できる/できないと思っていたことが実はできた/できなかった、という点を知る必要があり、その見極めにはトライ&エラーが欠かせない、という内容が印象的でした。そもそも挑戦して失敗をしていかなければ何も始まらない、どんなに敏腕な企業家でもその裏では何千回もの試行錯誤を乗り越えています。この研修が成功するか否かも多くのトライ&エラーが必要不可欠です。失敗することを恐れずどんどん挑戦して失敗をして良い、しなければならないというメッセージをいただきました。(この 2 名のお話は本当に内容が濃く書ききれません。ぜひ生徒たちのお土産話としてお聞きいただければと思います)その後生徒代表がお礼を言ってくれ終了となりました。

 

※松川原氏との記念撮影

 

 

夕食~イブニングアクティビティにかけては生徒たちが大活躍しました。留学生の隣の席を確保したり、一緒に座った人に話しかけたりと朝食時より一歩が踏み出せたようです。その後各自が持参した“武器”を披露。竹刀をケースから出した瞬間から留学生たちに囲まれる生徒や、弓道・折り紙を教える生徒、浴衣の着付けをしてあげ、民族衣装同士で写真を取り合う姿など。。。昨日よりも今日、今日よりも明日とステップアップする様子が見てとれました。「昨日までは失敗が怖かったけど、気にならなくなったし、心に余裕を持って話しかけられた!」と話してくれる生徒もおり、今後が非常に楽しみです。

 

※FLS スタッフ達と夕食

※ベトナムからの留学生と夕食

※FLS スタッフと夕食

※カフェテリアの様子

※竹刀を披露

※ゲームに挑戦

※UNO で白熱

※紙風船でバレー

※ゆかたの着付け

※弓道披露

※皆で折り紙

 

 

明日はボストン美術館訪問のアクティビティが予定されています。ボストンでの研修も終盤、疲れのピークで
体調を崩しやすくなっているので体調管理に留意し、悔いの残らないように過ごしていきたいと思います。

 

2017アメリカ研修3日目報告

3 日目 2017 年 7 月4 日(火)

 

「Happy 4th of July!!」

朝からこの言葉があちこちで聞こえる独立記念日を迎えたボストンで研修3 日目が始まりました。気温は28℃前後、湿度も高くないので日陰にいるととても爽やかな気候です。昨日はへとへとに疲れ切っていた為、ぐっすり眠ることができて、前日に比べ爽やかな表情で集合。もちろん遅刻者もおらず皆5分前行動が徹底されています。FLS に在籍する他の留学生と共に行動することが幾度となくありますが、集合時間にルーズな学生もおり、
太田女子生徒の時間の正確さが際立っています。これは FLS スタッフも称賛するほどで、日本国内では当たり前のことかもしれませんが、世界レベルでみる大変すばらしいことです。各国からの人の中にいることで改めて日本人であることへの誇らしさを感じることができました。

 

独立記念日の為、市内の警備は厳重で寮の防犯体制も万全です。その為寮の出入りが難しく終日屋外で活動する事となっています。観光客が多い為、それを狙うスリや置き引き等のトラブル件数も比例して多くなります。いつも以上に各自が貴重品管理を徹底してもらうことを伝え、フィッシャーカレッジを出発。FLS スタッフのコーナーさんとアナさんの案内のもと、アメリカ建国の重要ポイントを巡るフリーダムトレイルに出発しました。最初に地下鉄に乗りバンカーヒル記念塔へ。ビル 20 階建に相当する塔で、独立戦争の最中にバンカーヒル周辺で起こった戦いを記念して造られたものです。294 段もの階段を頂上まで上ると眼下にボストン市内を見渡すことができます。前日の疲れも残っているのでさすがに上りたい生徒は少数だろうと思っていましたが、なんと満場一致で全員が登ることに。まだまだみんなには体力が十分残っているようです。汗を流しながらやっとの思いで上った後の景色は格別でした。その後、米国船コンスティテューション号という、今でも航行可能な世界最古の戦闘艦を見学しました。数えきれないほどの銃弾を受けながらも沈没することのなかった戦艦として有名であり、そこでは船内を散策したりセーラー服を来た水兵さんに勇気を出して一緒に写真をとったりと楽しむ姿が見られました。その後フェリーに乗って有名な観光スポットの一つであるクインシーマーケットへ。普段なかなか見ることのできない海を目の前にはしゃいでいる姿がとても微笑ましかったです。その後も主要ポイントを歩きながら見学し夕方にはくたくたの様子でした。

※朝食はボストンコモン(アメリカ最古の公園)にて

※ダウンタウンにて

※バンカーヒル記念塔にて

※米国船コンスティテューション号の前で

※フェリーにて

  

夜の花火開始となるまではボストンコモン(全米最古の公園)で留学生との交流タイムです。昼間は別行動していた他国の留学生グル―プが太田女子グループと合流するや否や、早速声を掛けて彼らの中に散らばっていく生徒もいれば、じっくり作戦を立て声の掛けるタイミングを狙っている生徒もいました。それでも時間が経つにつれて全員交流ができていまいた。「私たちは失敗をするためにここへ来たんだ」と言っていた生徒もいましたが、まさしく試行錯誤の連続です。断られたり英語が通じなかったりとトライ&エラーを繰り返しながらも、自分たちの知っている単語や、身振り手振りでコミュニケーションを取っており一歩ずつ前進していると感じられます。数日しかたっていませんがここまで積極的に行動できるとは驚きです。その後、22 時半から打ち上げ花火が始まり、漸く長い一日が終わりとなりました。

 

※ボストンコモンでの交流の様子

 

語学学校での活動は明日を含め残り3日間(平日)しかありません。本日は第一歩を踏み出すことができましたが、明日はより深い交流ができるよう、更に一歩が踏み出せるようサポートしていきたいと思います。

 

2017アメリカ研修2日目報告

2 日目 2017 年 7 月3 日(月)

 

昨晩は夜遅くに就寝となり 8:00 からの朝食時間に間に合うか少し心配していましたが、全員時間内に集合できました。疲れからすぐに寝てしまったり、反対に頭が冴えて寝られなかった生徒もいましたが全員体調良好と申告してくれています。朝食会場であるカフェテリアには、これから授業を共にするであろう留学生が沢山。

FLS インターナショナル フィッシャーカレッジ校では、現在100 名以上の留学生が在籍し、出身国はロシア、ベトナム、トルコ、ブラジル、フランス、チェコ、ベルラーシ、中国、台湾等、非常にインターナショナルな環境です。しかしながら到着日の翌日ということもあり、今はまだお互いの様子をうかがって出かたを考えているようです。

 

 ※カフェテリアにて朝食

 

朝食後は FLS スタッフからオリエンテーションを受けました。疲れが残る頭をフル回転させて英語を必死に聞き取っていましたが、なんとなく内容が把握できた生徒もいれば、なかなか理解できない生徒もおり、「もっと頑張ろう」という意気込みが伝わってきました。

明日はアメリカのビックイベントの一つである独立記念日ですが、前日から市内中の警備が本格化しています。その為、語学学校のスケジュールも非常に流動的で本格的な英語クラスは水曜日からとなります。前日のこの日は市内中心部でイベントのリハーサルが行われており、国歌やボストン交響楽団等の演奏が聞こえてきて非常に街中が盛り上がっている様子がうかがえます。日本ではなかなか味わえない雰囲気を味わい、「今のアメリカ」を肌で感じることができたのではないかと思います。

 

※FLS スタッフよりオリエンテーション


午後は、マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学のキャンパス見学でした。MIT(もちろんハーバード大学も)は世界大学ランキングで常にトップにランキングされている大学の一つです。「工科大学」という名称ですが、実は言語学や人類学等の文系の教科も充実しています。ここでは経済学部博士課程に在籍されている梶氏にキャンパスツアーをしていただきました。

【略歴】
慶應義塾大学理工学部で物理情報工学を専攻。外資系銀行に勤務したあと、経済学の道を目指し、東京大学大学院にて経済学修士号を取得。2012 年よりマサチューセッツ工科大学経済学部博士課程に在籍。専門は計量経済学・統計学。主に数学を使って経済分析に役立つ統計学的手法を開発されています。

 

広大な敷地に大学のキャンパスとは思えないようなデザイン性のある建物は皆の目に新鮮にうつったようです。学生が無料で利用できる最新設備の整ったジムは一般の方でも利用できますが、年会費 10 万円が必要となるようです。取れるところからお金を徴収し、学生の福利厚生に利用する、合理的なアメリカらしい仕組みです。また、キャンパス内には美容院や銀行など日常生活に必要な施設が充実しており、大学が1つの街のようになっています。また、MIT では有名ないたずらハックやメディアラボ等の説明もしていただき、毎回生徒達から驚きの声が上がっていました。1 時間ほどご案内いただいた後は、実際の教室で質疑応答時間を設けていただきました。ここでは、どうして MIT に入学しようとしたのか、どのようにしたら MIT に入学できるのか、研究内容など様々な質問が出て興味津々に聞いていました。

 

※MIT キャンパス内にて

※有名なロジャーズビルディング前にて
MIT のM ポーズ

※教室で質疑応答

 

その後、ハーバード大学へ移動。ここでは、日本人企業家の松川原氏に案内いただきました。独立記念日前日というタイミングもある為か、多くの観光客で賑わう中、蔵書数全米第 2 位の図書館(70 もの図書館が大学内に点在しています)、サイエンスセンター等の説明がありました。ハーバード大学の歴史は古く伝統的な建物が多くあり、同じケンブリッジ市内にある大学でも全く違う雰囲気が印象的です。また、「IT」に関してはシリコンバレーを想像することが多いと思いますが、実はエクセルや Google map、電子書籍等の原型を生み出したのはこのボストンにある企業でもあり、ボストンはシリコンバレーに次ぐ第二位の都市でもあります。歴史的な背景だけでなく最先端技術でも秀でている魅力あふれるボストンの話を聞きつつ、溜まった疲れがピークに達した生徒たちは、襲ってくる眠気を振り払いながら必死に話についていこうとしていました。1 日で世界トップの2大学を訪問し、自分の将来設計を少しずつ考えるきっかけになったのではないかと思います。

 

※ハーバード大学最寄りの駅にて

※ハーバードキャンパス内にて

※ジョンハーバード像を横に撮影(大勢の観光客が写真撮影をしていたため、このような集合写真となってしまいました)

※ジョンハーバード像を横に撮影

  

夕食後は、寮で休息をとる生徒、他の留学生とショッピングに出かける「イブニングアクティビティ」に参加する生徒と分かれて行動。アクティビティ参加組は、「コロンビア出身の女の子と仲良くなった!」と報告してくれました。明日からこの留学生とどのように仲を深め、その周りの留学生とも交流できるかが重要となってきます。事前オリエンテーションで話し合った自分の武器や日本から持参した勝負アイテムを駆使し存分に日本人の魅力、太田女子生徒の魅力、それぞれの魅力を彼らに伝えて欲しいと思います。

 

※パブリックガーデンで休憩中

 

※各国からの留学生と一緒にイブニングアクティビティ

※独立記念日を祝う電光掲示板

 

明日は、アメリカの重要なイベントの一つである独立記念日で祝日の為、語学学校の授業はお休みですが、アメリカ建国の歴史を辿るフリーダムトレイルや、フェスティバルに参加します。この記念日を現地で体感できる太田女子のみなさんはとても貴重な体験をしています。しっかりと“アメリカ”を味わえる一日になるよう全員で頑張ります。

2017アメリカ研修1日目報告

1 日目 2017 年 7 月2 日(日)

 

いよいよアメリカ研修当日、前日は雨模様でしたが本日は出発日に相応しい晴天となりました。10:00 までに全員集合することができました。お集まりいただきました保護者の皆様、先生方、ご協力いただき誠にありがとうございました。
出発式では校長先生よりメッセージをいただき、大勢の保護者の方、先生方にお見送りいただきながらバスで羽田空港へ向かいました。

※出発式の様子

 

高速道路もスムーズに進み 1 回の休憩を挟み予定よりも早く羽田空港に到着。皆非常に元気で、この研修への期待の大きさが感じられました。こちらからの案内・説明にもしっかり反応を示してくれ大変頼もしいです。空港では、国内でありながら外国人観光客がとても多くすでに気分は海外にいるかのようです。まず自分たちで自動チェックイン機でチェックインを済ませ、荷物預け・セキュリティチェックを通過し搭乗ゲートへ。貴重品管理には十分注意をしてもらいながら搭乗時間まで自由に過ごしてもらい、多少離陸の遅れはありましたが、経由地点・ミネアポリス・セントポール国際空港へ出発。 

 

※羽田空港 係員の案内時

※羽田空港 セキュリティチェックの前で

 

10 時間以上のフライトを経てミネアポリス・セントポール国際空港に到着。機内ではそれぞれ映画を見たりゲームをしたり寝たりと自由に時間を過ごしたようです。乗り継ぎまでの1時間ほどの自由時間では、早速空港内で買い物をしたりする姿が見られました。

※ミネアポリス・セントポール国際空港にて

 

午後9 時、予定よりも早くボストンへ到着。荷物が一部出てこないトラブルもありましたが最終的には問題なく引き取れました。その後FLS(語学学校)のスタッフと合流。さすがにみんな疲れた様子で緊張していましたが、彼の片言の日本語の挨拶と気さくな雰囲気ですっかり気分も和らいだようです。寮に到着後は用意してあったサンドイッチを食べて部屋へチェックイン。ようやく長い1日が終了しました。

 

※ボストン空港 星条旗の前にて

※寮にて語学学校のスタッフと会話中

 

皆非常にやる気と元気があることが感じられ、1日目にして空港スタッフや FLS スタッフとコミュニケーションをとろうとする姿を何度か目にすることができました。明日以降これから益々お互い切磋琢磨しながら研修を盛り上げてくれることと思います。

 

明日の予定は、午前中はオリエンテーション、各国からの留学生との英語クラスを受け、午後は MIT とハーバード大学を訪問し日本人大学院生等によるキャンパスツアーを予定しています。これから時差ボケに悩まされてしまう生徒もいるかもしれませんが、たった 11 日間の研修を1秒たりとも無駄にしないよう全員で頑張ります。まずは明日の朝、元気な笑顔を見せてくれると期待し1 日目の報告といたします。