カテゴリ:アメリカ研修2017
2017アメリカ研修4日目報告
4 日目 2017 年 7 月5 日(水)
研修4 日目となる本日は、早くもボストン滞在の折り返し地点です。前日は夜遅くのプログラム終了であった為、疲れが残っている生徒もいましたが、今日から本格的な英語クラスの開始です。
今回の研修は本人次第で起床時~就寝時まで各国の留学生と交流することが可能です。カフェテリアでの朝食時も然り、自分でどんどんチャンスを掴める環境ですが、寝起きの為かどのように声を掛けていいのか戸惑いなんとなく日本人同士固まってしまう傾向にあります。その間にも時間は着実に過ぎておりますが、生徒達もそれは痛いほど感じているようです。昨晩は留学生たちと盛り上がっていたので、次第にエンジンがかかってくるのではないかと様子を見ていました。
朝食後、午前中の英語のクラス分け発表があり、太田女子生徒のクラスは Intermediate という中級のインターナショナルクラスで高校生のなかでもレベルが高いとのことです。全18 レベルのうち、7・9・11 に振り分けられました。授業は1 日3 時間、4 技能(リーディング、リスニング、スピーキング、ライティング)を統合的に学べる仕組みとなっています。初めての授業を終えて帰ってきた生徒達の言葉は、「なんとなくわかった」「難しい」「楽しい」「テキストの内容は分かるが、意見がなかなか言えない」など様々でした。中でも、他国の留学生の授業態度に驚きを隠せないようです。日本人の授業態度と比較するとお世辞にも態度が良いとは言えませんが、そんな留学生が自分の意見をしっかり述べる姿にカルチャーショックを受けていました。しかし、そんな流暢に英語を操る留学生でも文法が滅茶苦茶であったり、簡単な単語が読めなかったりという側面があることにも気が付いたようです。必ずしも完璧な英語は必要ない、相手に伝わればそれは英語、ということを感じたのではないでしょうか。
※英語クラスの様子
午後のアクティビティは2 人の講師によるレクチャーでした。1 人目の講師は、日本語を含め8 か国語を操るコミュニケーションコンサルタント“ケリアン先生” で、企業の国際化をサポートする女性会社社長として世界のトップたちと活躍されています。それぞれの国の文化と言語の構造的な違いを踏まえどのようにコミュニケーションすべきかという内容をお話しいただきました。例えば、日本語と英語での自己紹介では、伝えるべきポイントが異なります。日本語は自分の役職を伝えることで相手に安心感を与え、聞いてもらえるようにする、英語では、自分に興味を持たすようにしなければ相手にされない=多様な社会で生き残れない。文化や環境の違いでコミュニケーション方法が異なるという点はとても興味深く、生徒たちの素直な反応と挙手等のリアクションの良さに、大いに盛り上がりました。アメリカでは自己主張をしなければ相手にされない、自分という存在があるのなら存分に存在感を出さないと生き残れない、というケリアン先生の話は、語学学校での生徒達の状況にも当てはまるように感じます。異国の土地で、第二言語を使ってどうすれば相手に興味を持ってもらえるか、を必死に考えているこの状況だからこそ、すんなりと理解できたようです。
※ケリアン先生からのレクチャー時
2 人目の講師は、現地日本人企業家の松川原氏に、変化の激しいこの時代どう対応すべきなのか、高校生であるみんなは何をするべきなのか、という内容を企業家の目線で熱くお話しいただきました。自分の将来を自分の手で設計するにあたり、自分は何が出来て何ができないのか、本来できる/できないと思っていたことが実はできた/できなかった、という点を知る必要があり、その見極めにはトライ&エラーが欠かせない、という内容が印象的でした。そもそも挑戦して失敗をしていかなければ何も始まらない、どんなに敏腕な企業家でもその裏では何千回もの試行錯誤を乗り越えています。この研修が成功するか否かも多くのトライ&エラーが必要不可欠です。失敗することを恐れずどんどん挑戦して失敗をして良い、しなければならないというメッセージをいただきました。(この 2 名のお話は本当に内容が濃く書ききれません。ぜひ生徒たちのお土産話としてお聞きいただければと思います)その後生徒代表がお礼を言ってくれ終了となりました。
※松川原氏との記念撮影
夕食~イブニングアクティビティにかけては生徒たちが大活躍しました。留学生の隣の席を確保したり、一緒に座った人に話しかけたりと朝食時より一歩が踏み出せたようです。その後各自が持参した“武器”を披露。竹刀をケースから出した瞬間から留学生たちに囲まれる生徒や、弓道・折り紙を教える生徒、浴衣の着付けをしてあげ、民族衣装同士で写真を取り合う姿など。。。昨日よりも今日、今日よりも明日とステップアップする様子が見てとれました。「昨日までは失敗が怖かったけど、気にならなくなったし、心に余裕を持って話しかけられた!」と話してくれる生徒もおり、今後が非常に楽しみです。
※FLS スタッフ達と夕食 |
※ベトナムからの留学生と夕食 |
※FLS スタッフと夕食 |
※カフェテリアの様子 |
※竹刀を披露 |
※ゲームに挑戦 |
※UNO で白熱 |
※紙風船でバレー |
※ゆかたの着付け |
※弓道披露 |
※皆で折り紙 |
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明日はボストン美術館訪問のアクティビティが予定されています。ボストンでの研修も終盤、疲れのピークで
体調を崩しやすくなっているので体調管理に留意し、悔いの残らないように過ごしていきたいと思います。
2017アメリカ研修3日目報告
3 日目 2017 年 7 月4 日(火)
「Happy 4th of July!!」
朝からこの言葉があちこちで聞こえる独立記念日を迎えたボストンで研修3 日目が始まりました。気温は28℃前後、湿度も高くないので日陰にいるととても爽やかな気候です。昨日はへとへとに疲れ切っていた為、ぐっすり眠ることができて、前日に比べ爽やかな表情で集合。もちろん遅刻者もおらず皆5分前行動が徹底されています。FLS に在籍する他の留学生と共に行動することが幾度となくありますが、集合時間にルーズな学生もおり、
太田女子生徒の時間の正確さが際立っています。これは FLS スタッフも称賛するほどで、日本国内では当たり前のことかもしれませんが、世界レベルでみる大変すばらしいことです。各国からの人の中にいることで改めて日本人であることへの誇らしさを感じることができました。
独立記念日の為、市内の警備は厳重で寮の防犯体制も万全です。その為寮の出入りが難しく終日屋外で活動する事となっています。観光客が多い為、それを狙うスリや置き引き等のトラブル件数も比例して多くなります。いつも以上に各自が貴重品管理を徹底してもらうことを伝え、フィッシャーカレッジを出発。FLS スタッフのコーナーさんとアナさんの案内のもと、アメリカ建国の重要ポイントを巡るフリーダムトレイルに出発しました。最初に地下鉄に乗りバンカーヒル記念塔へ。ビル 20 階建に相当する塔で、独立戦争の最中にバンカーヒル周辺で起こった戦いを記念して造られたものです。294 段もの階段を頂上まで上ると眼下にボストン市内を見渡すことができます。前日の疲れも残っているのでさすがに上りたい生徒は少数だろうと思っていましたが、なんと満場一致で全員が登ることに。まだまだみんなには体力が十分残っているようです。汗を流しながらやっとの思いで上った後の景色は格別でした。その後、米国船コンスティテューション号という、今でも航行可能な世界最古の戦闘艦を見学しました。数えきれないほどの銃弾を受けながらも沈没することのなかった戦艦として有名であり、そこでは船内を散策したりセーラー服を来た水兵さんに勇気を出して一緒に写真をとったりと楽しむ姿が見られました。その後フェリーに乗って有名な観光スポットの一つであるクインシーマーケットへ。普段なかなか見ることのできない海を目の前にはしゃいでいる姿がとても微笑ましかったです。その後も主要ポイントを歩きながら見学し夕方にはくたくたの様子でした。
※朝食はボストンコモン(アメリカ最古の公園)にて |
※ダウンタウンにて |
※バンカーヒル記念塔にて |
※米国船コンスティテューション号の前で |
※フェリーにて |
夜の花火開始となるまではボストンコモン(全米最古の公園)で留学生との交流タイムです。昼間は別行動していた他国の留学生グル―プが太田女子グループと合流するや否や、早速声を掛けて彼らの中に散らばっていく生徒もいれば、じっくり作戦を立て声の掛けるタイミングを狙っている生徒もいました。それでも時間が経つにつれて全員交流ができていまいた。「私たちは失敗をするためにここへ来たんだ」と言っていた生徒もいましたが、まさしく試行錯誤の連続です。断られたり英語が通じなかったりとトライ&エラーを繰り返しながらも、自分たちの知っている単語や、身振り手振りでコミュニケーションを取っており一歩ずつ前進していると感じられます。数日しかたっていませんがここまで積極的に行動できるとは驚きです。その後、22 時半から打ち上げ花火が始まり、漸く長い一日が終わりとなりました。
※ボストンコモンでの交流の様子
語学学校での活動は明日を含め残り3日間(平日)しかありません。本日は第一歩を踏み出すことができましたが、明日はより深い交流ができるよう、更に一歩が踏み出せるようサポートしていきたいと思います。
2017アメリカ研修2日目報告
2 日目 2017 年 7 月3 日(月)
昨晩は夜遅くに就寝となり 8:00 からの朝食時間に間に合うか少し心配していましたが、全員時間内に集合できました。疲れからすぐに寝てしまったり、反対に頭が冴えて寝られなかった生徒もいましたが全員体調良好と申告してくれています。朝食会場であるカフェテリアには、これから授業を共にするであろう留学生が沢山。
FLS インターナショナル フィッシャーカレッジ校では、現在100 名以上の留学生が在籍し、出身国はロシア、ベトナム、トルコ、ブラジル、フランス、チェコ、ベルラーシ、中国、台湾等、非常にインターナショナルな環境です。しかしながら到着日の翌日ということもあり、今はまだお互いの様子をうかがって出かたを考えているようです。
※カフェテリアにて朝食
朝食後は FLS スタッフからオリエンテーションを受けました。疲れが残る頭をフル回転させて英語を必死に聞き取っていましたが、なんとなく内容が把握できた生徒もいれば、なかなか理解できない生徒もおり、「もっと頑張ろう」という意気込みが伝わってきました。
明日はアメリカのビックイベントの一つである独立記念日ですが、前日から市内中の警備が本格化しています。その為、語学学校のスケジュールも非常に流動的で本格的な英語クラスは水曜日からとなります。前日のこの日は市内中心部でイベントのリハーサルが行われており、国歌やボストン交響楽団等の演奏が聞こえてきて非常に街中が盛り上がっている様子がうかがえます。日本ではなかなか味わえない雰囲気を味わい、「今のアメリカ」を肌で感じることができたのではないかと思います。
※FLS スタッフよりオリエンテーション
午後は、マサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学のキャンパス見学でした。MIT(もちろんハーバード大学も)は世界大学ランキングで常にトップにランキングされている大学の一つです。「工科大学」という名称ですが、実は言語学や人類学等の文系の教科も充実しています。ここでは経済学部博士課程に在籍されている梶氏にキャンパスツアーをしていただきました。
【略歴】
慶應義塾大学理工学部で物理情報工学を専攻。外資系銀行に勤務したあと、経済学の道を目指し、東京大学大学院にて経済学修士号を取得。2012 年よりマサチューセッツ工科大学経済学部博士課程に在籍。専門は計量経済学・統計学。主に数学を使って経済分析に役立つ統計学的手法を開発されています。
広大な敷地に大学のキャンパスとは思えないようなデザイン性のある建物は皆の目に新鮮にうつったようです。学生が無料で利用できる最新設備の整ったジムは一般の方でも利用できますが、年会費 10 万円が必要となるようです。取れるところからお金を徴収し、学生の福利厚生に利用する、合理的なアメリカらしい仕組みです。また、キャンパス内には美容院や銀行など日常生活に必要な施設が充実しており、大学が1つの街のようになっています。また、MIT では有名ないたずらハックやメディアラボ等の説明もしていただき、毎回生徒達から驚きの声が上がっていました。1 時間ほどご案内いただいた後は、実際の教室で質疑応答時間を設けていただきました。ここでは、どうして MIT に入学しようとしたのか、どのようにしたら MIT に入学できるのか、研究内容など様々な質問が出て興味津々に聞いていました。
※MIT キャンパス内にて |
※有名なロジャーズビルディング前にて |
※教室で質疑応答 |
その後、ハーバード大学へ移動。ここでは、日本人企業家の松川原氏に案内いただきました。独立記念日前日というタイミングもある為か、多くの観光客で賑わう中、蔵書数全米第 2 位の図書館(70 もの図書館が大学内に点在しています)、サイエンスセンター等の説明がありました。ハーバード大学の歴史は古く伝統的な建物が多くあり、同じケンブリッジ市内にある大学でも全く違う雰囲気が印象的です。また、「IT」に関してはシリコンバレーを想像することが多いと思いますが、実はエクセルや Google map、電子書籍等の原型を生み出したのはこのボストンにある企業でもあり、ボストンはシリコンバレーに次ぐ第二位の都市でもあります。歴史的な背景だけでなく最先端技術でも秀でている魅力あふれるボストンの話を聞きつつ、溜まった疲れがピークに達した生徒たちは、襲ってくる眠気を振り払いながら必死に話についていこうとしていました。1 日で世界トップの2大学を訪問し、自分の将来設計を少しずつ考えるきっかけになったのではないかと思います。
※ハーバード大学最寄りの駅にて |
※ハーバードキャンパス内にて |
※ジョンハーバード像を横に撮影 |
夕食後は、寮で休息をとる生徒、他の留学生とショッピングに出かける「イブニングアクティビティ」に参加する生徒と分かれて行動。アクティビティ参加組は、「コロンビア出身の女の子と仲良くなった!」と報告してくれました。明日からこの留学生とどのように仲を深め、その周りの留学生とも交流できるかが重要となってきます。事前オリエンテーションで話し合った自分の武器や日本から持参した勝負アイテムを駆使し存分に日本人の魅力、太田女子生徒の魅力、それぞれの魅力を彼らに伝えて欲しいと思います。
※パブリックガーデンで休憩中
※各国からの留学生と一緒にイブニングアクティビティ |
※独立記念日を祝う電光掲示板 |
明日は、アメリカの重要なイベントの一つである独立記念日で祝日の為、語学学校の授業はお休みですが、アメリカ建国の歴史を辿るフリーダムトレイルや、フェスティバルに参加します。この記念日を現地で体感できる太田女子のみなさんはとても貴重な体験をしています。しっかりと“アメリカ”を味わえる一日になるよう全員で頑張ります。
2017アメリカ研修1日目報告
1 日目 2017 年 7 月2 日(日)
いよいよアメリカ研修当日、前日は雨模様でしたが本日は出発日に相応しい晴天となりました。10:00 までに全員集合することができました。お集まりいただきました保護者の皆様、先生方、ご協力いただき誠にありがとうございました。
出発式では校長先生よりメッセージをいただき、大勢の保護者の方、先生方にお見送りいただきながらバスで羽田空港へ向かいました。
※出発式の様子
高速道路もスムーズに進み 1 回の休憩を挟み予定よりも早く羽田空港に到着。皆非常に元気で、この研修への期待の大きさが感じられました。こちらからの案内・説明にもしっかり反応を示してくれ大変頼もしいです。空港では、国内でありながら外国人観光客がとても多くすでに気分は海外にいるかのようです。まず自分たちで自動チェックイン機でチェックインを済ませ、荷物預け・セキュリティチェックを通過し搭乗ゲートへ。貴重品管理には十分注意をしてもらいながら搭乗時間まで自由に過ごしてもらい、多少離陸の遅れはありましたが、経由地点・ミネアポリス・セントポール国際空港へ出発。
※羽田空港 係員の案内時 |
※羽田空港 セキュリティチェックの前で |
10 時間以上のフライトを経てミネアポリス・セントポール国際空港に到着。機内ではそれぞれ映画を見たりゲームをしたり寝たりと自由に時間を過ごしたようです。乗り継ぎまでの1時間ほどの自由時間では、早速空港内で買い物をしたりする姿が見られました。
※ミネアポリス・セントポール国際空港にて
午後9 時、予定よりも早くボストンへ到着。荷物が一部出てこないトラブルもありましたが最終的には問題なく引き取れました。その後FLS(語学学校)のスタッフと合流。さすがにみんな疲れた様子で緊張していましたが、彼の片言の日本語の挨拶と気さくな雰囲気ですっかり気分も和らいだようです。寮に到着後は用意してあったサンドイッチを食べて部屋へチェックイン。ようやく長い1日が終了しました。
※ボストン空港 星条旗の前にて |
※寮にて語学学校のスタッフと会話中 |
皆非常にやる気と元気があることが感じられ、1日目にして空港スタッフや FLS スタッフとコミュニケーションをとろうとする姿を何度か目にすることができました。明日以降これから益々お互い切磋琢磨しながら研修を盛り上げてくれることと思います。
明日の予定は、午前中はオリエンテーション、各国からの留学生との英語クラスを受け、午後は MIT とハーバード大学を訪問し日本人大学院生等によるキャンパスツアーを予定しています。これから時差ボケに悩まされてしまう生徒もいるかもしれませんが、たった 11 日間の研修を1秒たりとも無駄にしないよう全員で頑張ります。まずは明日の朝、元気な笑顔を見せてくれると期待し1 日目の報告といたします。