文芸少女折下ふみかの華麗なる冒険 その26

7月24日木曜日、午後1時30分から、ご近所の太田高校で合同の読書会と句会が開催されました。毎年の恒例行事です。わたしたちは午後1時10分に太女のロータリーに集合。炎天下のアスファルト道を日傘をひろげ優雅に太田高校まであるきました。いや暑かったです。それにしても「交流会」っていいですよね。いろんなひとのいろんな意見を聞くことができて大変勉強になりますし、なにより「たのしい」! 今年は5月に大光院まで散歩してからの句会をひらいたので、お会いするのは二度目になります。太女は三年生が引退していますが、太田高校文芸部は三年生の部員もわたしたちを出迎えてくれました。

さて、まずは読書会の報告です。今回のテキストは、芥川龍之介の「アグニの神」です。舞台は上海の町で、日本領事の娘である妙子が恐ろしい印度人のお婆さんに攫われてしまっています。お婆さんは占い師なのですが、印度のアグニの神の言葉を聞くことで、占ったことの答えを知るのです。そこで、アグニの神は正体がないからなのか、妙子がお婆さんの儀式によって一時的に眠らされ、アグニの神の器みたいなのをやることで、妙子の口からアグニの神がしゃべり、お婆さんは答えを知ります。そこにある日、日本領事に仕える書生の遠藤が妙子を助けにやってきます。
ここから話が展開していくのですが、長くなってしまうので内容はここまでにします。
みんなの感想としては
「現実的でない」
「さすが芥川さん。裏の裏をいってくる」
「遠藤とお婆さんとの戦闘シーンの表現いい」
などがありました。感想を聞くのもとても楽しかったです。
少し、私の思ったことを書きます。読書会のとき、「お婆さんは妙子のことをいじめているのに妙子のことを『恵蓮』なんて可愛らしい名前で呼ぶなあ」って思ったんです。そこで調べてみたのですが、インド神であるアグニはブラフマーという神が創った蓮華から誕生した説があるらしいです。だから「恵蓮」に「蓮」の文字が入っているのかなと思いました。
このお話は児童向けのお話らしく(大正時代の児童ですが)、私自身、昔の本であるのにとても読みやすく感じました。普段、芥川龍之介の本を読まないという人も、このお話はサクッと読めるので、是非読んでみてください。

では、「句会」の顚末につづきます。